曳き手体験談~2日目~

和歌山大学観光学部9期生、出口ゼミです。前回の続き二日目です。

~二日目~

本日は田辺祭りの本祭です。昨日は闘鶏神社の鳥居前でお勤めしましたが、今日はお宮の中でのお勤めになります。しかしお勤めは日が暮れてからなのでそれまで午前中は町曳きといって、各町がそれぞれの町内をお勤めして回ります。

ということでお宿に朝09:00に集合して、町曳きです。

 

11:00頃町曳きが終わり、昼食です。

祭りの期間、町の女性がお昼の支度、休憩時のサポートなど何から何までしてくださいます。なのでお宿に帰ると、涼しい部屋にお弁当や飲み物がすでに用意されています。とてもありがたいです。

 

12:30「七度半の使い」といって、会津大橋に江川町の笠鉾を迎えに行きます。なぜ江川町を迎えに行くのか正確には分かりませんが、町のとある方は、「江川町は昔、なかなか祭りに参加してくれなかった。だから、みんなで迎えに行って祭りに参加してもらおうとなったのではないか」と言っていました。漁師の町でやんちゃなイメージの強い江川町ならではですね。

 

それから一日目のように休憩と曳くを繰り返していると時間も経ち、いよいよ祭りのメインの神前勤め、お宮入りします!!

 

回転の様子。江川町だけ笠鉾の角度が違う(笑)

21:45 ついに曳き別れです。神社を後にしそれぞれ各町に帰っていきます。別れの際、笠鉾同士をつなげて別れの儀式?みたいなことをし、労います。ここでもお互いに「コーライ、コーライ!」と声出しをし、みんなが一つになっている感じがしました。

 

江川町は上に子供が乗っているのにも関わらず、笠鉾を持ち上げていました。(笑)江川の子供はすごい。

こうしてお宿に戻り、田辺祭りが終了しました!

(感想)

二日間通して感じたことは祭りを通じて、田辺の方たちは縦と横の世代を超えたつながりが深いということ。祭りを通じて生み出される世代を超えた交流、町を越えた交流は、我々が住んでいる地域では見ることのできないものでした。また、子供の祭りの参加率が高い。子供たちが私たちに祭りのこと、地域のことを色々教えてくれました。このことが400年以上続く祭りの源ではないかと考えます。祭りに参加してみてしっかりと下の世代に受け継がれていることが分かったし、なにより祭りを通じて地域に愛着を持てることを肌で感じることができました。二日間お世話になった南新町の方々、本当にありがとうございました。