炭琴とは

炭琴とは
紀州備長炭で作った楽器
紀州備長炭は鋼鉄のように硬い為、叩くと鉄琴よりも温かく,澄み切った音がします。
しかし、備長炭は湿気を吸収するため、音程が変わり、響きが悪くなります。
その為、度々調律をしなければならないデリケートな楽器です。
頻繁に炭の交換が必要なので、産地だからこそ存続できる贅沢な手作りの楽器です。

炭琴の歴史
1987年、秋津川の炭焼きさんからの提案の元、備長炭の普及に努められた木下伊吉さんと秋津川中学校の先生方のご尽力で生まれました。
秋津川中学校では、音楽の授業で教材として受け継がれています。
秋津川公民館活動で、炭琴サークルが活動しています。
秋津川炭琴サークル
1994年10月に秋津川地域の公民館のサークルとして生まれました。
地元の主婦を中心に構成されています。
和歌山の特産品「紀州備長炭」を音楽の観点から情報発信しています。
全国的にも大変珍しく、県内外のイベントや、福祉施設の慰問など積極的に活動しています。
炭琴が出来るまで
備長炭は硬く、のこぎりでは切れず、ナタを使って切り、耳を澄まして微調整をして音階を合わせます。

【材料調達】
備長炭公園内の窯に出向き、窯出しされた備長炭の中から特に優れた音色のする物を選別します。
品質にこだわるため、場合によっては700㎏の中に一本も見つからないこともあります。
【制作過程】
窯から調達した長い備長炭の曲がりの少ない部分を、節を避けて鉈(なた)で切ります。
木琴の音を基に微調整しながら音階を合わせます。
切りすぎると音階が上がる為、根気のいる作業です。